タンザなりのプライドだった。
そうまでして合格するくらいなら、いつまでも不合格でいい。
強情張りと言われてしまえばそれまでだが、とにかく、助けを求める誘惑はすべて断ち切っていた。
自分で考えないと。
するとカーボが「がはははは!」と大笑いして、再びタンザの頭を撫でた。
今度は両手だ。
せっかく直した髪が、またぐしゃぐしゃになってしまう。
「タンザ、お前は随分と大人じゃねえか!」
「ご、ごめんなさい……」
「うん?なんで謝るんだ、俺は褒めてるんだぞ。
お前がすぐに楽をしないで、逃げ出しちまうくらい考えていたこと。
簡単なようで、なかなか出来ないんだぜ、普通ならヒントに飛びつくだろうし。
でも、あんまり上手くいかないときは、素直に教えてもらう必要もある。
そのための俺たちだからさ」
カーボはもう一度、タンザの作った罠を観察した。
観察しながら、独り言のように口を動かす。
「落ちこむ必要なんてない。
確かに課題はまだクリアしていないけど、その代わりお前の長所を見つけることができた。
限界まで必死に考える力だ。
それは絶対になくしちゃいけねえ。
緊急事態のときほど、考えるんだ、とにかくな
その姿勢、死ぬまで大事にしろよ」


