セドナが舌打ちしたとき、背後から足音が聞こえた。
こちらは人間だ。
「セドナ!無事か!?」
ラリマーの声だった、振り向くと、ニコも一緒にいるのが見える。
彼とタンザの表情を見て只事ではないと察知したのだろう。
何があったのか聞こうとして、ラリマーは視界に入った光景ですべて把握した。
ニコも表情の変化は特にないが、理解した様子である。
「た、助け、て……」
切れ切れになったハックの声が、辛うじて耳に届く。
ラリマーはナイフを出し、ロアの額に目がけて投擲した。
カツンッ
しかしそれはセドナのナイフと同様に弾かれる。
ちっとラリマーは舌打ちし、投擲用のナイフをくるりと回した。
「あのロア、かなりの長寿だな。
頭蓋骨が発達している」
「成長すると、頭部への攻撃は効かないのか?」
セドナが尋ねると、ラリマーは眉間にシワを深く刻んで頷いた。
「ああ、頭の中にヘルメットがあるようなもんだ。
硬いのは大砲でもはね返すと聞くぞ」
「そうなんですか?」


