途中まで登ったところで、ラリマーがふと足を止める。
(……うん?)
「おい、ニコ、セドナ」
「なんだよ、早くしないと見失うぞ」
「そうじゃなくて。
……なんか、変な臭いしないか?」
言われて二人は鼻をひくつかせる。
土と木々の匂いに混ざって、不快感を逆撫でする錆びた鉄のような、汗が染みついた服のような臭いを感じた。
「確かにしますね、何の臭いでしょうか」
「分からねえ……何があるのか確認しに行くぞ、ニコ。
セドナ、お前はあいつらを追いかけてくれ」
「任せろ。通った道には印を残しておくからな」
「ああ、頼んだ」
セドナは腰のポーチからピンがぎっしり入った小箱を取り出し、軽く振ってみせた。
三人は頷き合い、二手に分かれる。
「ラリマー、なぜか分からないんですが、この臭いを嗅いでから嫌な予感が払拭できません」
「奇遇だな、オレもだ。
片方の臭いが、あんまり嗅ぎたいもんじゃないっていうのが原因だな……」


