木間が途切れ、目の前に巨大な灰褐色の岩が見えた。
それはほんの一部で、全体は見上げても把握できないほど。
中腹あたりまでは根性の強い植物がまばらに根を張ってはいるが、頂上付近はごつごつとした岩ばかりである。
パビリオ山を前にして意地が多少くじけ、そのせいで一気に疲労感に襲われたのだろう。
タンザとハックは少し休憩と、その場に大の字になった。
セドナとラリマーも、意味の分からない言葉を発しながらへたり込む。
誰も動けないので、ニコも木の根元に腰を降ろした。
屍のごとく疲弊する4人を見つめ、唇を尖らして頬をかく。
「これが『疲れる』というものですか。
ぼくが持っていないものですね」
「こんなの、なくて、いい、っぞ……」
喋るのも大変なはずなのに、セドナが律儀にニコのぼやきに返す。
ラリマーは何も言わず、ぜいぜいと荒い呼吸をするばかり。
向こうで転がっているタンザとハックも似た様子だ。
数分後、喘鳴が徐々に小さくなっていき、ラリマーが起き上がる。
セドナも身を起こし、水分を補給した。


