極彩色のクオーレ






なぜ持っているのか、キマーダがスターターピストルの引き金を引く。


パァンという乾いた発砲音と同時に、タンザとハックは東の森・トリロニーへと走り出した。


すれ違う人が思わず見てしまったり、ぶつかる心配もないのに急いで道をゆずったりとなかなかの迫力である。



「うわ、走んなくちゃいけねえじゃん、めんどくせー」



セドナはぼやいたが、2人を見失ってしまっては元も子もない。


彼らをニコたちも駆け出した。


しばらく走って中心街を抜け、街郊外を横断する。


狩人たちが待機場所としてよく利用する空き小屋の前を通り、はっきりとした道が一つもないトリロニーに入った。


整備された道を選ばなかったのは2人の意地か、はたまた別の理由か、何も考えていないのか。



「あいつらっ、最初っから全力でっ、いくとかっ、アホだろ……っ」


「喋り、ながら走んな、ラリマッ。バテんぞ」



息切れの会話はそれだけだった。


後は無言の時間が流れる。


帰りの体力温存を考えていないのか、タンザたちはかなりのスピードでパビリオ山を目指していた。


集中していなければ、あっという間に疲れて走れなくなってしまう。