「ふぅん、お手伝いはそれだけか。そんなら」
ラリマーが軽く口笛を吹いた。
するとラリマーの足元に赤毛のピウと栗毛のピウが現れ、するすると彼の身体を登っていく。
右手の甲に到達すると、ラリマーは指で優しく頭をなでた。
「それは……エピドーとヒスイ、でしたっけ?」
「おっ、嬉し。早速覚えてくれたか」
「ほう、しっかり躾てあるピウだ。
いい飼い主に巡り合えて、こいつらも幸せだな」
「ども~」
キマーダが手を伸ばすと、エピドーがぴょんと跳躍し、そこに渡った。
彼の身体をちょこまか駆け巡り、時折前足を離して鼻をひくつかせ、また走り出す。
伸ばしたままの腕に戻ると、再びジャンプして飼い主のもとへ。
「何かあったら、こいつらに概要書いて持ってこさせる」
「道は分かるのか?」
「ピウは頭がいい小動物の代表です。
一度覚えた臭いも、一度通った場所も、しっかり記憶するから心配ないですよ」
ボルダーの質問にラリマーが親指と人差し指でわっかをつくって答えた。
コキコキッ。
説明が終わり、ハックが指を鳴らした。
碧色の三白眼に、炎のような闘志が宿っている。
肩を回すタンザの黒い瞳も、同じ光を放っていた。


