ごくんと大きな嚥下音をたて、ラリマーがずいとティファニーの方へ顔を近づけた。
「おかしいって、どういう意味だ?」
「ラリマー、口にケチャップついてる。
あと、目輝かせすぎ、そんなことで喜ぶなんて不謹慎だぞ」
ラリマーは舌先で唇の端についたケチャップをぺろりと舐めとった。
「喜んでねえよ、興味湧いただけだ。
あいにく野次馬根性でしてね」
「自分で言うな、自分で。
それでティファニー、ギベオンはお前に何て教えてくれたんだ?」
ティファニーは軽く頷くと、テーブルに指で円を描いた。
ガイヤの森の輪郭を表しているのだろう。
「詳しいことまでは聞いていないけど、ここのところ、今までルースの近くで見かけなかった大型の獣がうろついているんだって。
あ、頻繁にってことではないみたいだけど。
でも目撃されている大型獣はどれも凶暴で、罠を仕掛けに行った狩人たちの何人かが襲われたり、怪我したりしているって」
仕掛け職人のギベオンは、作る仕掛けのほとんどが狩猟用の罠だ(依頼でという意味ではなければ、ダントツに多いのはもちろんいたずら用の罠であるが)。
だから猟師たちの話にも通じているのだろう。


