極彩色のクオーレ






「そ」


「それなら、俺に売ってくれ!」



言いかけたタンザを押しのけて、ハックが身を乗り出した。


すぐにタンザが彼の耳を後方へ引っ張る。



「いでででで!何すんだタンザ!」


「それはこっちの科白だ!


今俺がニコに言いかけたこと遮りやがって、卑怯だぞ!」


「言うのに順番なんて関係ないだろ!」


「だったら俺の後でもいいじゃねえかよ!」


「お前の後はなんか腹立つ、絶対に嫌だ!」



また口ゲンカが始まった。


ギャラリーに徹している弟子や職人たちの中にも欲しそうにしている者が何人かいたが、2人の気迫に負けて名乗り出るタイミングを失ってしまったようだ。



「大体、このウォルフィン見つけて交渉持ちかけたのは俺なんだぞ!?


お前はその俺のおこぼれもらってるようなもんなんだぜ、俺が先に言うのが筋だろ?」


「今は関係ないだろ!あの場でリセットされたじゃねえか!


それに、ネジより歯車の方が、ウォルフィンを無駄なく活用できるんだぞ!」


「バカも休み休み言いやがれ!


歯車の方がずっと無駄が多いだろうが、ネジの方が」


「んんっ、ゥオッホン!」