極彩色のクオーレ






ニコは隣に立つラリマーをちらと見上げてから答えた。



「ラリマーはタンザにあんなことを言っていましたけど、ぼくは特に金額については考えていません。


売る、というよりは代金と引き換えに引き取ってもらうという感じですから」


「あんなこと、とは?」


「気にしないでください」



早口でラリマーが言い、キマーダから顔をそらす。


くすっとセドナが小さく笑った。


ラリマーはその頭を鷲掴み、ぎりぎりと指に力をこめる。


いつものことなのでニコは特に気にせず、2人からキマーダへ視線を戻した。



「とにかく、ぼくは『欲しい』と言ってくれる人にお売りしたいです。


ぼくが殺してしまったこの命を有効に活用してもらえれば。


それさえ約束していただけるなら、その人が支払える金額で取引しますよ」


「……本当に、いいのか?」



タンザが目を丸くして尋ねる。


ニコは唇を尖らして頷いた。



「真剣に考えてくれる人なら、不当な金額を用意するとは思えないです。


生物という資材にどういった価値があるのか、それが考えられる人であれば、それ相応の代金を支払ってくれるはずです。


……もちろん、その人が可能な範囲でですが」