なぜかセドナが胸を張って言う。
もう一度ラリマーがため息をつきかけたとき、口ゲンカを続けるタンザとハックの傍らに誰かが立った。
初老の男性だった。
無言で両腕をあげて拳を握り、振り降ろす。
どちらの頭もげいんっと鳴って、2人は舌を止めざるを得なくなった。
初老の男性は腕を組み、深く息を吐く。
「まったくお前らは、顔を合わせるとすぐこれだ……。
お客そっちのけで、こんなみっともない姿を世間にさらしてどうするんだ、少しは情けないと思え」
どうにか痛みをこらえたハックが、涙目で男性を見上げる。
同じ部分に二度目の衝撃を受けたタンザは、まだ復活できないようだ。
「ぼ、ボルダー先生……いつの間に」
「さっきからだ。キマーダの弟子がタンザを探しにハックを行かせたって聞いたからな。
こうなっているんじゃないかと思って来てみたら……まったく予想通りだった」
ハックの師匠・ボルダーは首にかけたタオルで額を拭うと、ニコたちに軽く頭を下げた。


