「ニコ。いや、ニコさん」
「ニコでいいですよ」
「このウォルフィン、まだ売り先が決まってないんなら、ぜひとも俺に売ってくれ」
「え?」
「はあっ!?」
言われたニコよりも大きな声をタンザがあげた。
慌ててハックをニコの前から離し、その胸倉をつかむ。
「ちょっと待てハック!
きったねえぞ、てめえ、人が先に目を付けた商品横取りしようとするなんざ」
「うるせえ!まだお前のだって決まってないだろ!
ウォルフィンなんて貴重な資源、しかも未加工の状態でルースに入ってくるのがどんだけ珍しいか分かんねえのか!?
まだ売り先候補しか決まってない段階って分かってて、指咥えてみているだけのアホがどこにいる!」
「でも横取りは横取りだろが、先にニコに話を持ちかけたのは俺なんだよ!」
「決定してない段階で先もなにもあるか!」
「お前のその大雑把なとこ、ほんっとにイライラする!」
「こっちだって、お前のその神経質が服着て歩いているようなところがムカつくわ!」


