タンザの頭に降ってきたのは、角をきれいに削り取った木材だった。
尖っている部分がないとはいえ、あれが当たったらかなり痛いだろう。
「おい、バカタンザ!
お前ナニこんなところで油売ってんだよ!
お前の先生が探していたぞー」
大通りを横切って、銀髪の青年が駆け寄ってきた。
知り合いなのだろう、そして、おそらくこれを投げたのは彼であろう。
タンザは舌打ちすると、転がっていた木材を掴んで投げ返した。
銀髪の青年が素っ頓狂な声をあげながら、顔面すれすれでキャッチする。
「うおおっ、何すんだよ!」
「何すんだよ、はこっちの科白だ、アホハック!
危ないって分かってんなら人に向かって投げんじゃねえ!
打ち所が悪かったらどうしてくれんだ!」
「投げたんじゃねえ、落としたんだ!
それに俺はどっかの誰かと違って……あれ、お客か?」
ハックと呼ばれた青年が言い返していたが、ニコたちの存在に気づき、荒げた声音をもとに戻した。
立ち上がったタンザは頷く。


