極彩色のクオーレ






「どうするんだ、ニコ?」


「えっと、ぼくは別に売る相手を決めていませんから」


「バカ、よぉく考えるところだぜ、ここは。


ウォルフィンを仕留めたのはお前だから相手を決める権利はお前にあるけど、相手はちゃんと選ぶようにしろ」



会話の流れから誰に訴えるべきか分かったタンザが、ニコに請うような視線を送ってくる。


ニコは一度セドナを振り返ったが、好きにしろ、と目配せされた。


小さく頷き、ニコはタンザに向き直る。



「……まあ、とりあえず話を聞かせてもらいましょう」


「おう!ありがとう!」



まだ売ると決まったわけでもないのに、タンザがニコの右手を両手で掴んで大きく振った。


満面に喜色を浮かべている。


なんだかこちらまで嬉しくなりそうな表情だ。



「そうと決まれば、早く行こう。


ああ、道案内と引っ張るのは俺がやるから、交替してく」



ゴンッ!



「あいてっ!」



荷車の取っ手を握ったタンザの脳天に、高い軌道を描いて何かが落ちてきた。


しゃがみこんで彼は両手でそこを押さえ、痛みにうめく。