「い、今から正直にしゃべるから……怒らないでね?」
「前置きはいいから早く言いなよ。
ウジウジはっきりしないの、嫌いだから」
つっけんどんな言葉が返ってくる。
態度は悪いが、ギベオンは話を聞いてくれるようだ。
ほっとして、でも少し緊張しながら、ケセラは自分の拳を見つめる。
「ぼ、僕ね、ギベオンのこと、すぐ意地悪してくるし、すぐ怒るし、厳しいことたくさ言うから……。
嫌い、じゃないけど、でも、ずっと苦手だなって、思ってたの」
カチンッ!
ギベオンのこめかみに青筋が走った。
指同士を合わせているケセラのフードをわしづかみにする。
「だぁあ、はっきりしねえの嫌いだって言っただろ!?
結局お前は何が言いたいんだよ、くどい!」
「お、怒らないでってばぁ」
「怒らせるような話し方をするお前が悪いんだろうが!
それに面と向かって『嫌い』って言われて笑顔でいられるやつ、いてたまるか!」
「うう……」
乱暴に離され、ケセラはフードをおさえて涙目になる。
ギベオンが腕組みをしてあぐらをかいた。
「もういい!」とヘソを曲げられなくてよかった。
まだ何も、肝心なところをギベオンに伝えられていないから。


