「はあっ!?確かにお前はムカつくけど、なんでボクがそんなめんどくさいことしなくちゃなんないんだよ。
そもそも、お前がコルル飼ってること知らなかったし、お前をいじめるために他の連中を困らせるわけないだろ。
ったく、セドナといいお前といい、なんでそうやってすぐボクだと決めつけるんだよ」
「日頃の行いかと」
「ニコ、お前は黙ってろ……」
ぼそりと呟いたニコの頭に、セドナはネジを落とした。
デシンがケセラの腕から飛び出し、毛を逆立ててギベオンを威嚇する。
その頭をなでて、ケセラは腿に手をおいた。
「だから、そのことはごめんなさい。
デシンやコルルたちが思いっきり噛んじゃったことも」
「ふーん。『悪い』とは思っているんだ。
で、『ありがとう』ってのは?
暴言吐かれたことに対してじゃなかったらなんなの?」
「そ、それは……」
ずい、とギベオンに身を乗り出され、ケセラは少し後ずさって顔をそらす。
その先に立つティファニーが視界に入った。
ティファニーはケセラに微笑んでいる。
唇だけを動かし、何かを言う。
それを受けてケセラはまた俯きそうになったが、ズボンをにぎりしめてこらえた。


