極彩色のクオーレ






口笛を吹くギベオンに、セドナがあきれ顔になる。


すると前方、キマイレナが転がってきた方向から声がした。



「み、みんなー」



デシンを抱えて、ケセラが走ってくる。


ティファニーはその後ろから、数匹のコルルにスカートを引っ張られて誘導されていた。


2人とも無事な様子である。



「ケセラ」


「ニコさんっ」



振り向いたニコの胸に、小さな衝撃が走る。


ケセラがそこにとびこみ、潤んだ瞳を向けた。


けれど、口元には笑みがほころんでいる。



「ぼ、僕にもできた!自分で考えて成功したの、初めてだよ」


「ええ、お手柄ですね」



ニコはケセラの薄紅色の柔らかい髪をくしゃりと撫でる。


大樹から降りて、セドナも駆け寄りケセラの背中を叩いた。



「ケセラ、すげえじゃねえか!


キマイレナが暗闇の中でも目にばっかり頼って獲物を探す習性、よく知ってたな。


それを利用して、コルルの光で視界を奪って行動不能にさせる作戦、最高だったぞ」


「あ、ありがとう……」



ケセラはニコから腕を離す。


ニコの腹部が2ヶ所、小さく濡れていた。



「み、みんな速いよ」



ティファニーが軽く息をきらして到着する。


スカートが開放されると、その場にへたりこみそうになった。


セドナが支え、その背中をさすってやる。



「お疲れさん、頑張ったな。


お前がちょうどいいタイミングで仕掛けを動かしてくれたおかげで、こっちは面白いぐらいうまくいったぞ」


「音だけが頼りだったから、すっごく緊張した……でも、みんなの役に立てて良かった」


「セドナは何もしていませんからね」


「それを言うなよ……」