極彩色のクオーレ






「みんな、お願い!」



瞬間、すべてのコルルが甲高く鳴き出し、腹部の水晶体を中心に光を発した。


激しい光は、輪郭だけに元の色を残してほとんど白に近くなる。


白は暗闇を裂いて、他のものがもつ色も影もすべて飲みこんでいった。


まるで激流である。


光とともに生まれる熱が、ケセラの手の甲をじりじりと焼く。


ケセラは両手に力をこめて目を守るが、それでも自分の手を貫いて光が襲ってきそうな気がした。


それほどまでにコルルの光は強烈だった。



「オォオオオォオオン!」



キマイレナの悲鳴が轟く。


鼓膜から全身を揺さぶってくるような音だ。


生き物が発しているとは思い難い。


光が弱まったのを感じて、ケセラは手を外して目を開いた。


一瞬だけ目がちかちかするが、すぐに慣れる。


キマイレナが両前足で目を塞ぎ、苦しそうに呻き声をもらしていた。


視覚を守るはずの瞼を持たないせいで、コルルの光を直視してしまったのだ。


あの不気味な目を焼き潰したのだろう。



「シャアアァアアアアアッ!!」



赤、緑、黄の光を纏った6匹のコルルが飛び出し、器用に壁を走る。


そして一斉に、行動不能のキマイレナに体当たりした。


コルル6匹がかりの威力に耐え切れず、キマイレナが支えにしていた左足を段から離した。


成す術もなく落下し、その音が洞窟の空気を震わす。