「みゅうー」
「みゅ、みゅー」
コルルの鳴き声が幾重にも聞こえる。
洞窟にはたくさんのコルルが隠れていた。
体液を薄く光らせながら、それぞれが思い思いに過ごしている。
「シャーッ!」
「シャーッ!」
ニコを見たコルルたちが、一斉に総毛立った。
ティファニーとケセラとは違い、かなり警戒されてしまっている。
デシンがケセラの腕から抜け出し、輪に加わった。
「こんなにコルルがたくさん……ここに隠れていたのね」
「天敵のキマイレナから身を守るためでしょうか」
「ティファニー、ニコさん、あれ!」
ケセラが洞窟の右側を指さす。
そこには工具と設計図、作りかけの罠などが置いてあった。
街や森で目にしたものとよく似ている。
ニコはその近くに転がっていたランプに火をつけると、洞窟の中を観察した。
暗くて気づかなかったが、あちこちに仕掛けがある。
試しに縄を一本切ってみると、天井から人形が落ちてきた。
顔の部分には『ハズレ』の文字。
すぐ近くにいたコルルたちが逃げ、ニコを恨めし気に睨み付ける。
まるでからくり屋敷だ。


