--
数十秒ほどで、地層がはっきりと残る高い壁が現れる。
黄土色のゴツゴツした岩肌に大きな穴が空いていた。
どうやら、あれがギベオンの言っていた洞窟なのかもしれない。
ニコはその手前でとまり、2人を降ろした。
先日のセドナの様子を思い出して、一応声を掛ける。
「大丈夫ですか?」
「う、うん……」
最初から景色が見えていなかったティファニーは驚いているだけのようだが、ケセラは魂が抜けたような表情で座りこむ。
目が回るようで、両手で顔を覆って首を振った。
「ニコ、ここってどの辺りなの?」
「さあ……黄土色の大きな地層がありますが」
「ファセット地層ね。
300年前の大陸巨大地震のときにできたものだといわれているわ。
そっか、けっこう奥まで来たのね」
杖で地面を叩きながらティファニーがファセット地層に近づく。
するとその足元で何かが跳ねた。
「みゅうっ!」


