ニコが指差した先には、起き上がる獣の姿が。
あの青い飛び出した目が、5人をとらえる。
げえっとセドナの顔が引きつった。
「お、おいおい……木が邪魔でよく見えなかったけど。
こいつ、キマイレナじゃねえか。
なんでシオードにいるんだよ、こいつの生息地、この近くじゃないはずだろ?」
「きま……なんですか、それ?」
「人間よりも小さい動物を好んで食べる凶暴な大型獣だよ。ちなみに大好物はコルルだ。
まぁだからといって人間を食わないってわけじゃねえけど。
多分、こいつが行方不明騒動の犯人。
ボクの特製の罠で捕まえるつもりのえも」
「ガァアアアアアッ!」
獣、キマイレナがケセラたちに襲いかかる。
重い足音とともに、「ひいいいっ!」というケセラの悲鳴が混ざる。
ニコが素早く手板を操作し、右足の砲を出す。
ドォン!
砲口から鉄球が飛び出し、キマイレナの胴体に迫る。
バァンッ!
今度はキマイレナの尾に弾かれた。
しかし、弾丸は防げても威力までは殺せない。
勢いに負けてキマイレナがよろめき、ひときわ太い木に倒れこむ。
その根元の土が跳ね、虎挟みが後ろ脚を深くくわえた。
「グゥ、ガウウウッ」
キマイレナが痛みにもがくが、虎挟みはなかなか外れない。
フン、とギベオンが鼻を鳴らした。


