ドゴンッ!!
突如轟音が響き、とびかかろうとした獣が横へ吹き飛んだ。
再び獣は木々に激突し、さっきよりも派手になぎ倒して転がっていく。
「きゃっ」
ティファニーは小さく悲鳴をあげて、伸ばした腕を引っ込めた。
ケセラは目を丸くし、獣が消えた方を見る。
驚きのあまり、恐怖はどこかへすっかりとんで行った。
「……へ?」
「ティファニー、ケセラ―、そこにいますかー?」
その真逆の方向から、複数人の足音と間延びした声が聞こえる。
顔を拭いてそちらを見ると、離れたところにニコたちが立っていた。
ニコはどういうわけか、右足から白い煙を出している。
その後ろで、ギベオンが頬を紅潮させてはしゃいでいた。
「すっごい、本当に砲になってんのか、この右足!
後でよく見せてくれよ、ついでに腹と左腕の仕込みも」
「はいはい、後でですよ」
「おい、ティファニー、ケセラ、大丈夫か!?」
2人の横からセドナが走り寄ってくる。
ケセラの胸の中に安堵が広がった。
「セドナ……」
(良かった……助かった)
へなへなとその場に座り込むケセラを、セドナは慌てて支えた。
ティファニーに顔を向けると、彼女は何ともないと首を縦に振った。


