ティファニーの言葉につられて、ケセラは前方を向く。
すると、違和感をおぼえた。
(……あれ?)
当たりをよく見回して、その正体に気付く。
周りの木々は種類がバラバラ。
いつの間にか、2人はガイヤの密集区から出てしまっていたのだ。
目隠しをしているティファニーは気付かなくて当然だが、見えるケセラは木の足元ばかり注意していたせいで失念していた。
(ど、どうしよう、ガイヤの森から抜けちゃった!
ニコさんに送った手紙に、『境目よりも先には行かない』って書いたのに……)
「てぃ、ティファニー、街に戻ろう」
ケセラが慌ててティファニーの鞄を引っ張った。
ティファニーは彼に怪訝そうな表情を向ける。
「急にどうしたの?
まだデシン見つかってないでしょ?」
「あ、うん、そうだけど……で、でも、ここ、あうっ」
何かに躓き、ケセラが転倒した。
その瞬間ケセラが手を離したので、ティファニーは巻き込まれずに済んだ。
鞄にあった負荷が軽くなり、べしゃ、という音が足元でしたことで、ケセラがまた転んだのだと分かった。


