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「デシンー、デシンー」
ケセラの泣きそうな声が、木間に響いて吸い込まれていく。
目を凝らしてみるも、友達の姿はやはりない。
それでもケセラがめげずに探し続けられるのは、この森で独りぼっちでないからだろう。
彼の左手は、ティファニーの鞄のふちをしっかり握っている。
「いた?」
「ううん、まだ……。
どうしてだろう、コルル一匹見当たらないよ」
「もっと先の方にいるのかしら……」
ティファニーは小瓶の蓋を開け、中からビーズを少し出し、足元に落とす。
焦げ茶色の土に明るい色が散らばった。
小瓶をしまい、周囲に顔を向ける。
「……シオードって、すごく静かなんだね。
クラウンだと、鳥の囀りとかたくさん聞こえて、もっと優しい雰囲気がするんだけど……。
なんだか、ここは冷たい臭いがする」
「こんなに静かじゃないよ、他の動物だっていっぱいいて、すごく楽しかった。
だけど今は、その子たちすらいなくて……だから余計に怖くて入れなかったの」
「そうなの?この奥で何かあったのかしら……」


