「何か急ぎの用ですかね」
ニコは手紙を受け取り、テガミバトの首元をくすぐってやった。
テガミバトが頭に移動し、羽を整える。
ティファニーからの手紙はいつも点字で打たれている。
だが今回は文字が書かれていた。
覗きこんだセドナが驚いて素っ頓狂な声を上げる。
「あれっ!?」
「これは〜……ケセラの字だね。
あいつ、字はあんまし得意じゃないから」
ニコの背中にとびついたギベオンが言う。
服が伸びてずり落ちそうだ。
ギベオンを背負い直し、ニコは手紙をの内容を読み上げた。
『ニコへ
これから2人で、デシンを探しにシオードへ行ってきます。
ちゃんと道しるべを残して行くし、境目よりも先には行かないようにするから、心配しないでください。
夕方までには街に戻ります。
ティファニー・ケセラ』
「ま……まずい!」
読み終えるや否や、血相を変えたギベオンがニコの背から離れた。
脱兎のごとく走り出す。
「あっ、おい待てギベオン!」
セドナとニコも急いでついて行った。
併走しながらニコが問う。


