ニコを見つめるギベオンの目が、だんだん輝きを増す。
「いいですけど、ぼくがゴーレムだということ、他言しないと約束してくれますか?」
「するする、言ったら面倒なことになりそうだからな」
「それならいいですよ」
「やった、からくりに盗める仕組みとかあるかな」
嬉しそうにばんざいして、ギベオンがニコの体に触り始める。
根は勉強家なのだろう、発見したことを一つ一つメモしていく。
肩に手をかけて腕が回る仕組みを見ていたとき、ハッと我に返った様子でメモを落とした。
「いけね、こんなことしてる場合じゃなかった。
あんた、ニコって名前なんだっけ?
また今度じっくり観察させてよ」
「なんだ、急用か?」
「ああ、シオードにちょっとな。
早く行って済ませないと、夕方までに戻ってこれなくなる」
シオード。
どこかで聞いたことがある言葉だとニコは思う。
一週間前、ケセラがデシンの話をしたときに出た場所だ。
セドナがギベオンの進路を遮り、彼の肩を押さえる。
「なに?」
「ギベオン。まさかデシン盗んだのはお前じゃねえだろうな」
「はあ?でしん?」
振りほどこうとギベオンがセドナの手を掴む。
だがセドナは力を緩めない。
「ケセラのコルルの名前だよ。
シオードの入口で飼っていたらしいけど、どっか行っちまったって」


