極彩色のクオーレ


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「はい、これはおまけだよ」


「えっ、こんなにたくさん……いいんですか?」



紙にくるまれた根菜を渡されて、ティファニーは驚いた。



「いいのよ、持って行って」



青果屋の女将がティファニーの背中を叩き、紙包みを鞄に押し込める。


ころっとした体型で、頬がきれいな紅色をしている。


店の商品を食べれば健康になれると体現する、闊達とした女性だ。


旦那は正反対なくらい痩身ではあるが。



「でも……」


「こないだ、破けたわたしのエプロンをかわいく縫ってくれたじゃないの。


それにニコちゃんには壊れた荷台を修理してもらったしね。


これはちょっとばかしのお礼だよ。


わたしも旦那も、これだけじゃ足りないくらい、2人に感謝してるんだからさ。


食べきれなかったら、セドナにも協力させたらいいじゃない」



セドナの名前が出て、ティファニーははにかむ。


彼女には見えていないが、女将がいたずらっぽい表情になった。



「……ありがとうございます。


今度女将さんが刺繍をお願いしてくれたとき、私がおまけしますね」


「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃないの。


それじゃあ、期待しておこうかしらね」