「あっちのお兄さんは?
ニコさんは2人よりお兄さんなの?」
セドナはニコを見て、ティファニーに耳打ちした。
「おい、ニコって何歳なんだ?」
「私も分からないわよ。
でも外見は17歳で造られたって前言っていたような……」
「改造前から考えれば50年以上は動いているし……『年上』っちゃあ年上だよな」
「た、ぶん」
とりあえずセドナはニコの年齢を、外見年齢である17歳としてケセラに教えた。
ケセラは、ニコを呼ぶときには『さん』を付けて接するようだ。
(初対面のときから俺は呼び捨てだったくせに……)
少々不満に感じ、セドナは小石を蹴り飛ばした。
「お待たせしましたー」
4人分のクレープを持って、ニコが帰ってくる。
甘い匂いがただよってきた。
「ケセラ。本日のおすすめメニュー。
ミルキーキャラメルだそうです」
「あ……でも、お金……」
「気にしないでください、ぼくたちのおごりなので」
「……ありがとう」


