極彩色のクオーレ






答える代わりに、少年は立ち上がって左腕の袖を、右足と腹部の裾をたくしあげた。


突然のことに驚くセドナをよそに手板を持つ。


彼が動かすたびにカシャ、カシャと軽い音が鳴る。


すると合成樹脂膜がめくれ、左前腕部にナイフの刃が、右足の膝の部分に砲口が現れた。


腹部には火炎放射器が口を空けている。


突然の変化に、セドナは唖然として少年の武器を見つめた。


ティファニーはよく分からなさそうにしていたが、少年が説明すると、セドナと似た表情になった。



「これが、ぼくが雑兵人形であった頃の名残です。


胴部と右足は、取り除いてしまうとぼく自身が壊れてしまう恐れがあって、マスターは大きさを変えるだけにしたそうです」


「じゃあ、左腕のナイフは?」


「カッコいいからという理由で撤去されませんでした。


右腕と左足には何もないですよ」



セドナは危うく椅子から滑り落ちそうになった。


右足と胴部と同様、大きな理由があると思ったらそんなことだったのか。



「まあ、今までの旅ではあの棍棒で何とかなったので、これらにお世話になったことはありませんが。


あ、左腕のナイフは木や枝を切るときに何度か使いましたね」



少年が手板を操作すると、これらの武器は形跡を残さず元に戻った。