「え?」
「マスターって……誰?」
自然にこぼれ出た言葉だった。
2人の反応で、自分が何を口にしたのかに気づく。
「あ……すみません、ぼくを拾い改造してくれた人のことです」
どうして呼んでしまったのだろう。
ティファニーにマスターが重なって見えたからか。
同じことを言ってくれたからか。
ティファニーが似ている、ということはない。
マスターは彼女のように優しくはなかったから。
「改造って、つまり修理屋くんの造主?」
「元ですがね」
「そういえば、前におれの家でちょろっと話してくれたよな。
どんな人だったんだよ」
頬についたソースを舐めとって、セドナが少年に顔を向けた。
暗くなった食卓の空気を変えようとしての発言だと悟る。
「私も気になるな……。
修理屋くんみたいに性能の高いゴーレムを造れる人、そういないもん。
あ、もし嫌なら無理に話さなくても」
「大丈夫ですよ、もう半年も前のことですし。
ティファニーに辛いことを聞いてしまったから、ぼくもちゃんとお話しますよ」


