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たまたま街を訪問していた雑技団の芸を見物したので、結局ティファニーの家に戻ったのは陽がだいぶ傾いた頃だった。
「ご、ごめんね。部屋、散らかっているかも……」
「大丈夫ですよ。荷物はテーブルに置いておきますね」
ティファニーの家は、外装と同じく淡い色を基調とした、自然な印象をもつ部屋だった。
家具の一つ一つもかわいらしく、森の雰囲気にも彼女の雰囲気にも合っている。
独りで暮らすには、やや広い家だった。
リビングや寝室、台所、風呂場の他にも部屋がある。
ティファニーの両親が使っていた部屋だろうか。
「うん、ありがとう。
あ、いけない、おばさんに頼まれたテーブルクロス、置きっぱなしだったんだ」
玄関に杖を立てかけて、ティファニーが寝室へパタパタと走る。
不思議なことに、彼女は杖がないのに家具に躓いたり、壁にぶつかったりはしなかった。
まるで見えているかのように動いている。


