極彩色のクオーレ







「へ?……ああ、そうだったな、忘れてた。


ティファニー、もう知ってたんだな」



セドナは間の抜けた声になり、恥ずかしそうに横を向く。


立ったり座ったりと、先ほどからなぜだか忙しない。



「修理屋くん、それでいい?」


「ありがとうございます、助かります」


「いいのよ。そうだ、セドナもお泊りしていく?」


「いっ、いや!


おれは明日も朝早いし……飯だけ、食いにいこっかな」



頬をかくセドナの顔に朱が散っている。


ティファニーが微笑んで頷いた。



「分かったわ。じゃあ、修理屋くんと一緒に待っているね。


お仕事がんばってね」


「あ、そうだ!急いで戻んねえと。


ティファニー、修理屋、また後でな」



挨拶もそこそこに、紙袋を拾ってセドナが走り出す。


今日のセドナは、何だかいつもと印象が違うように感じた。


ティファニーが一緒にいるから、彼女とのかかわりの中でしか表れない彼の様子が見えたのだろうか。



(セドナ、何をしてくれるんでしょうかね)



彼の姿が消えた路地を見ながら、少年は食べかけのサンドを口に詰め込んだ。