「セドナは何をしていたの?」
「買い出し」
見えないティファニーに伝わるよう、少年は紙袋を振って音をだしてやった。
「髪飾りの依頼が来てさ。けっこう難しいし、材料も足りなくて。
それで先生に、気分転換兼ねて買い出し行って来いって言われたんだ」
「そっか、セドナはもう見習いじゃないもんね」
「ティファニー、それ昨日も一昨日も言ったぞ」
「あれ、そう?」
セドナがやや気落ちしたように息を吐き、思い出したように少年に向いた。
「修理屋、お前、今日いつまでルースにいる?」
「特に決めてはいませんが」
「じゃあ、これからどうするんだ?」
「ティファニーを家まで送り届けるつもりですよ」
少年の返答を聞き、セドナが腕組みして唸り出す。
それから指を鳴らした。
小気味よい軽い音が響く。
「分かった、そんなら夕方までにどうにか仕事を終わらせてティファニーの家に行くから。
それまで待っていてくれよ」


