「修理屋くん!」
悲鳴にも似た声が聞こえた。
瞬間、黒く染まった少年の奥から青色の光が差した。
暗い感情が収まっていき、目に映るすべてのものに色がかえってゆく。
いつの間にかティファニーが目の前に立っていた。
不安そうな表情を口元に浮かべ、少年の両腕に触れる。
男子たちの姿はどこにもない。
隙を見て逃げたのだろう。
「ティファニー……」
光が戻った瞳で、少年はティファニーを見た。
するとティファニーが安堵の息を吐き、力が抜けたようにその場にへたりこむ。
滑り落ちそうになった彼女の手を掴んで、少年も一緒に屈んだ。
「良かった、なんともなくて……」
「え?」
「今の修理屋くん、修理屋くんじゃないのに見えたから。
声も口調も修理屋くんだけど、まったく違うような気がしちゃって。
……すごく、怖かった」
少年は首をかしげ、ふと自分の右手が手板を握っているのに気付いた。
指は操る形になっているが、動かした形跡はない。
また、青い光が眼裏にちらついた。


