布屋で用を済ませた後は、お昼までに済ませようと決めたので二手に分かれた。
ティファニーは青果市場に、少年はそこへ向かう途中にある針屋へ行った。
買う針はすべてティファニーに教えてもらったが、店内には膨大な数の針が置いてあり、圧倒されかけた。
目当ての針を購入してからも、店主に気になった針の用途を教えてもらったせいで、すっかり長居をしてしまった。
隅の柱時計を見て我に返り、店をあとにする。
「えっと、確かこの通りの先にあるベンチでしたね……」
ティファニーの説明をもとにつくった地図を頼りに、少年は待ち合わせ場所へ向かう。
広いが表通りとは正反対なくらい人の姿はなく、ゆったりした気分で歩ける。
だからティファニーは、この先を待ち合わせ場所としたのだろう。
前方から、複数の幼い声が聞こえてきた。
笑っている。
この一帯に住んでいる子どもが遊んでいるのだろう。
待ち合わせ場所付近のようだ。
赤土色のレンガで舗装された道を行く。
そこを曲がった先にある、ベンチが数個置かれている広い空間に、四人の男子がいた。


