「あ、どうも」
「きれいに直しちゃったんだね。
おばさんたち、すごく褒めているからびっくりしちゃった」
少年はティファニーの目隠しをちらりと見た。
目が見えないから、ティファニーは人形がどんな状態になっているか視覚的には分からないはず。
なのにスカートを装飾までつけて直していた。
ティファニーの方が、ずっとすごいと少年は感じた。
「……目って」
「え?」
「目って、人間だけじゃなく、生き物には必要不可欠なものだと思っていました。
でも、見えなくても、別の感覚が鋭ければ補えるんですね」
ティファニーはぽかんとしていたが、針を戻しながら言った。
「そうだね、手とか耳とかがすごく良くなったから、困ることはあんまりないかな。
だけど外に出ても、その景色とかがまったく分からないから、それはちょっとだけさみしいな。
みんなの顔とか笑顔とか、そういうのが見れないのは残念」


