庭を見ると、子供たちが輪をつくって、気まずそうにお互いの顔を見ていた。
真ん中では女の子が両手で顔を覆い、傍らでルビがなだめている。
「あらあら、どうしたの」
泣いている子の母親なのだろう、痩身の主婦が立ち上がった。
女の子が泣きながらテラスにのぼる。
「おかあさん、お人形が壊れちゃったぁ」
「ごめんモルガ。
おれが落としてあったのに気づかないで踏んじゃったから……」
後ろからついてきた男の子がしょんぼり言う。
彼も涙を浮かべていた。
ティファニーがそろそろと手を伸ばし、男の子の腕をさすってやる。
「正直に言って偉いわね、ユーク」
「でも、モルガのお人形が……」
その木製の人形は、細い首の部分から大きな亀裂が縦に入り、中の機械が見えている。
人形に合わせたドレスも、肩から胸にかけて破れてしまっていた。
モルガとユークだけでなく、他の子どもまで泣きそうになる。
少年は紅茶を飲み干すと、困った表情でいる痩身の主婦に寄った。


