さらに冷たくなった瞳に睨まれ、ヒーラーは小さな悲鳴をあげた。
細かく震え始める。
蛇に睨まれた蛙。
その慣用句がふさわしい様子だ。
「ふ、……ふふっ、ふふふふ……」
揺れる声が笑声に変わる。
戦慄いている口が、神経を逆なでするような笑みを張り付けた。
「それでワタシに勝ったつもり……?
笑わせんじゃないよ!!」
ダンッ!!!
ヒーラーの拳が、カウンターを激しく叩く。
糸のような目を見開き、セドナに指を突きつけた。
「いい!?これでこのワタシに勝ったと思ったら大きな間違いよ!!
それにお忘れ?最終的に職人として認めるのは、一部始終を見た工房長なの。
だけど、今先生は療養中で、その代わりがワタシ。
つ、ま、り、アンタの見習い卒業を決める権限はワタシにあるのよ!
だからワタシが認めなければ、アンタはずっと見習いだわ〜、もちろん認めやしないけどね!!!」
「汚ぇ……っ、そんなのずるい、卑怯だ!
ふざけんじゃねえ!!」


