「ヒメウタの花言葉は『愛情』、紅珊瑚の石言葉は『悠久に続く』。
なのでこの二つを組み合わせると『永久(とわ)に貴方を愛します』というメッセージになります」
「永久に……」
エレスの瞳が潤む。
それは雫となり、彼女の白い頬を滑り落ちた。
思わぬことに、セドナだけでなくヒーラーもひやりとした。
女性に泣かれるのは苦手なのだ、どうしていいか分からなくなる。
遠くから見ている少年は別だったが。
「あらっ、え、エレスさん!?
……ちょっとお!何を女の子泣かしてるの!!」
ヒーラーが声を潜めて怒り、セドナの脇をつついた。
セドナも小声で返す。
「ご、ごめんなさいっ!
そんなつもりは無かったんすけど……
先輩、女心の理解は俺なんかより得意でしょ?
弟弟子助けてくださいよ!」
「わ、ワタシに押し付けるつもり!?」
「俺が下手に言って悪化するよりマシです!」


