ヒーラーはエレスが持っていた紫のトレーを取り、セドナに見せる。
そこまで離れていないので、少年にも見ることができた。
飾りで最もよく用いられるアクア鉱物を使ってある。
兎をモチーフにしたプレートに、小さな薔薇が複数咲き、どの花にも赤珠玉がはめ込まれている。
チェーンに通されているのは、マリンストーンのビーズ玉。
そして中央の兎は一回り大きく、その目には深い緑色の宝石が飾られていた。
長く見つめていたら、宝石に吸い込まれてしまいそうな美しさだった。
セドナが息を呑む。
「この宝石は……」
「分かったぁ?
見習いとして修行してきただけはあるわね。
そ、エレスさんに説明しかけたところなんだけど、これはアーシアストーン。
大地の色をもつことから、『母なる宝石』とも言われているわ。
この宝石、産出量がとぉ〜っても限られていて、一部のコレクターからは幻の石だって有名だわ。
お値段もそれなりにするけど、もちろん、お安くしますよぉ」


