「……ですけど、いかがですかぁ〜?」
ヒーラーの弾んだ声音が、はっきり聞こえてくる。
どうやら、今、彼が作った首飾りをみせているようだ。
「あら……」
エレスの返答は、やや堅いものだった。
薄い布で隔たれているので、彼女の顔つきはうかがい知れないが。
(……大丈夫、大丈夫だ)
箱から首飾りを取り出して、赤い柔らかい布を敷いたトレーに載せる。
心の中で三つ数え、暖簾を思い切りめくりあげた。
ヒーラーが驚いた様子で振り向いた。
「セドナさん……」
エレスの目が大きく開く。
「ちょっとアンタ!
今お客サマが来ているのよ!
見習いは静かに奥で作業してなさい!」
糸目を吊り上げて怒るヒーラーを無視して、セドナはエレスに近づいた。
「エレスさん、俺も首飾りを作りました。
あなたが俺のところに来たときと、依頼の内容は変えていません。
……良かったら、見てもらえませんか?」


