当然、首飾りは持って来た。
仕事を横取りした男がいる工房に放置するほど、セドナの心は穏やかではない。
自分の家に置くこともできない様子だ。
しかし、これを持って人混みの中に居たら、それこそ破損しかねない。
ということで、セドナが店に行っている間は少年が預かって待つことにした。
彼が行くときは、
「いいか、絶対に壊すなよ?
落としたりなくしたりするのも無しだぞ!?
あと、勝手に開けんなよ!
俺以外で最初に見ていいのは依頼人のエレスさんだけだからな!!」
「分かっていますって。心配ありませんよ」
「マジで頼むぞ!?
お前くらいしか信用できるやついねえんだから!
戻ってきたら壊れてました、とか絶対止めてくれよな!?」
「大丈夫ですから。
安心して買いに行ってください」
という会話を毎回繰り返し、戻ってくると本当に無事だったんだなと少年を質問攻めした。
少年はうんざりせずに付き合った。
まだそういった感情を覚えていないというのもあるが、やはり彼がゴーレムだからだろう。
これが生身の人間ならば、確実に放って帰っている。


