セドナはソファに胡座をかき、腕を組んで唸る。
理解が追いついていないのか。
「……もう一度、説明しましょうか?」
少年の提案に首を振る。
「いや、いい。余計にこんがらがりそうだ。
……要するに、お前は自我が芽生えているけど、感情は人間並みに覚えていない、心が発達途中のちびっ子同然って、考えればいいんだな?
ちびっ子が身近な大人や環境のなかで感情を覚えていくのと、同じようなもんだって」
「まあ、簡単に言ってしまうとそうですね」
「だったら最初からそう説明しろよ。
ややこしい言い方しやがって」
「すみません、セドナに近い例えを用いれば分かりやすいかと思いまして……」
「分かりにくかったわ!
そもそも俺、お前に『悔しい』気持ちを教えたって、全然知らなかったんだけど。
それって、いつの話だ?」
少年はきょとんとセドナを見た。


