極彩色のクオーレ






少年が、人間の心臓の辺りを指差す。


そこには握り拳ほどの大きさの青い円盤があった。


中心軸からは、長さも太さも色も様々な針が伸びている。


暗い色が多かった。


セドナはそれを食い入るように見つめた。



「……もしかして、羅針盤か?


あの、ゴーレムが”心”を覚える……」


「はい」



セドナは少年の顔を見て、再び羅針盤に視線を向けた。


伸びている針は、全部で9本。


こんなにたくさんの針を持ったゴーレムは、聞いたことがなかった。



「……本当にか?


ゴーレムが持てる針って、1本とか、多くても2本じゃないのか?


造主から自分によく似た性質を有する人格と、造主の特徴的な性格っていうか、感情を与えられて動く、んだよな」


「君の言う通りです。


通常、羅針盤の針は人間の感情と共に、その人物の人格とも言うべき性格を記憶します。


その針が大量になると、いわば多人格といった状態になって主の人格がどれなのか分からなくなり、機械が混乱してしまいます。


それだけでなくとも、生き物が持つ頭脳と同じ働きをする回路も自動で動かしていますから。


複雑な働きをする部品が大量にあれば、簡単に許容量を超えて故障しますね」