聞き返した少年を遮り、セドナは転がした手鉋を持った。
ヘルメットのつばを摘んで、目深にかぶり直す。
橙色の光に照らされてよく分からないが、赤らめているようだ。
少年は土をクラック石につけるセドナの背中をしばし見つめ、ツチヘビを掴んで坑道に出た。
セドナは気配を感じたが、振り返らずに作業を続ける。
「おう、修理屋。終わったか?」
「あともう少しです」
「へぇ〜、セドナのやつ、頑張ったな。
……ん?何だ、その紐は」
「いえ、これは紐ではなく」
「ひいいいっ!!!?つつ、つ、ツチヘビじゃねえか!!
ななな、何だってこんなところに!!?」
「さあ、ぼくにも分かりません。
あ、被害はありませんので大丈夫ですよ。
薬で眠らせたから、森に逃がしに行ってきます」
「お、おう、分かった。
き、気をつけてな。
うっかり咬まれるんじゃねえぞ……」
「はい」
そんな会話が聞こえてくる。
慌てる作業員に対して、少年はとても冷静だ。
それが面白くて、セドナは小さく笑った。


