怪我を隠していた少年の手を離させる。
あれだけの音がしたのだ。
かなり出血しているはずである。
しかし、少年の首には赤い液体が見当たらない。
それよりも、ちっとも少年が痛がっていないことが気になる。
セドナは手を無理矢理どかして、その理由を目撃した。
少年の首の2ヶ所、皮膚が破けている。
だが、その下から覗くのは血に濡れた真皮ではない。
歯車やネジ、複数の導線やゴム、細かな針を植え付けた金属板……といった部品だった。
生き物の体内には決して存在しない物。
予想もしなかったことに、セドナは文字通り二の句が継げなくなる。
「……驚きましたか?」
少年がセドナの顔をのぞき込む。
彼の動きに合わせて、歯車がカタカタと回る。
セドナはどうにか頷いた。
「すみません、首飾りが完成したら話そうと思っていたんですが。
ご覧の通り、ぼくは人間ではありません。
人間に造られたゴーレムなんですよ」
「ゴー、レム……」


