「な、何飲ませたんだ……毒?」
「いえ、強力な睡眠薬です。
このくらい飲ませれば、あと5時間は眠っているでしょう。
旅の途中で薬売りにもらったんです、台車を修理したお礼として」
恐る恐る尋ねたセドナに、少年は中身が半分に減った小瓶を振ってみせる。
それをツチヘビの脇に置き、咬まれた首筋をさすった。
呆気にとられていたセドナの表情が変わり、弾かれたように立ち上がる。
「やっべえ!ツチヘビに咬まれたんだった!!
おっ、おい、あんま身体を動かすなよ!
えっと、どうすりゃいいんだっけ?毒吸い出せばいいんだっけ?」
「ああ、ぼくなら大丈夫ですよ。
ご心配には及びません」
平然と言う少年に、一拍置いてセドナは憤慨した。
「大丈夫なわけねえだろが、アホ!
お前を咬んだのは、猛毒種のツチヘビなんだぞ!
それにあの音、絶対に皮膚千切った音だろ、バカな無茶しやがって!!
手ぇどけろよ、血管切ってたら間違いなく死ぬぞ、おま……」


