極彩色のクオーレ






「セドナ……?」



呼ばれた彼は目を丸くして、自分自身に驚いている様子でいた。


首を左右に振り、ぎゅっと目を閉じてティファニーの前へずんずん歩く。


そしてティファニーの両肩を掴むと大きく息を吐いた。



「……ティファニー、もしかしたら俺の勘違いかもしれないから、もう一度よく見させて」


「うっ、うん」



ラリマーたちがセドナに注目し、その輪から一歩離れたところでシャロアがにやにやして見守っている。


数度呼吸を繰り返して心を落ち着かせて、セドナはティファニーの何色でもない瞳を見据えた。


ティファニーも緊張しながら、湖の底と同じ色の瞳を見つめ返す。


その瞳は、肩に乗っている両手は、以前のように恐怖におののきはしなかった。


セドナがゆっくり手を離し、半ば呆然としながら呟く。



「……怖くない、平気だ」


「せ、セドナ、本当なの?


あんたがただ鈍いだけとかじゃなくて本当に怖くないの?」


「リビアは俺をなんだと思ってるんだよ。


俺も今かなり信じられねえんだけど、でも本当に平気なんだって」