極彩色のクオーレ









ラリマーが悔しそうにシャロアを小突いた。



「くっそ、人形職人のくせに滅多に落ちてない面白いネタに出逢いやがって。


語り師のオレがそんな面白い話に巡り会えないなんて不公平だ!」


「なっはっはっ、日頃の行いってもんだぜラリマー。


それに、まだ面白いネタはあるよ」


「んなっ!」



シャロアはますます楽しげに笑って演説台の上をふらふら踊りのように歩き始めた。



「『無色の瞳』に慣れるまでにかかる時間には個人差があるんだよ。


で、その個人差は相手に抱いてる気持ちに起因するんだってさ。


例えば嫌いだとか苦手だとか、別になんとも思ってなかったりしてたら時間はかなりかかる。


だけど逆に、相手のことを大事に思っていたり心の底から愛していたりすれば、その時間は短いらしいんだ。


そうなると、別におれみたいに毎日欠かさず『無色の瞳』を見ていなくても気づいたら慣れていた、なーんてことになるってよ」