ニコの言葉が重く響き渡る。
一拍置いて、街民たちが口々に何か叫びながらセイクリッドを囲み始めた。
「このインチキ野郎!」
「よくも騙しやがったな!」
「ありがたく思うんじゃなかった!」
「あの人を返してちょうだい!」
街民たちと衛兵たちとの揉み合いが始まる。
巻き込まれないようにニコは壇上に戻り、リビアたちもアウィンの縄をほどいて登壇した。
「ティファニー!」
鉄鳥の陰から飛び出したギベオンが、勢い良くティファニーに抱きついた。
心の底から嬉しいという、彼女には珍しい素直な表情を浮かべている。
遅れて駆け寄ったケセラはティファニーの手を取った。
「良かったね!もうこれで誰もティファニーのこと疑わないよ!」
「そうだよ、ティファニーはこれからもずっとクラウンに居られるんだ」
「……本当に?」
ティファニーは二人に顔を向けてから、自分を見ているセドナたちの方に向いた。
この状況がにわかに信じ難い。
自分にかけられていた無実の罪は本当に晴れたのだろうか……。


