極彩色のクオーレ






よろよろと壁に寄りかかりながら立ち上がったセドナがはっとした表情になった。


蒼潤色の目を細くしてセイクリッドを睨む。


彼と視線がかち合い、セイクリッドはぐっと息を呑みこんだ。


ラリマーがおどけて両手を広げながらセドナを振り返った。



「おっ、どうしたセドナ。もしかしてもう気づいちゃったのか?」


「……ルースの、というかリシャーナの東側の土にはカルゴンナイトっていう鉱物が大量に含まれているんだ。


これ自体も無害なんだけど、酸化ミネラルゴブリン砒鉱が混ざると化学反応を起こすんだよ。


その時に発生するガスは、人間や動物植物には無害だけど植物には有毒だ。


しかも開花時期の植物にしか影響しないから分かりにくいんだよ」


「そうか、だから農作物が開花しないまま枯れたり育たなかったり、おかしな病気にかかったりしてたのか」



ギベオンが納得して膝を叩いた。


その言葉の意味を理解した住民たち、特に農夫たちの方から様々な声が飛び交う。


さあどうだ、という目つきでラリマーはセイクリッドを見遣った。


するとセイクリッドは乾いた笑い声を立てた。